この記事では、「腕立て伏せを行う際の手の向きがどのように筋肉に影響するのか」について紹介します。
腕立て伏せ(プッシュアップ)を行う際、手の角度や向きを気にしたことはありませんか?
実は手の角度が少し違うだけで筋肉に異なる刺激を与えることができます。
これを知っておけばほんのちょっと手の角度を変えるだけで、目的とする筋肉に効果的な刺激を与えることができますよ。
手の向きで刺激が異なる
まず大前提として、腕立て伏せで鍛えられる主な筋肉についてさらっと紹介します。
腕立て伏せでは大胸筋、三角筋の前部、上腕三頭筋を鍛えることができます。
細かいこと言うと姿勢を維持するために腹筋や股関節周辺の筋肉、前腕なども使われます。しかし主に負荷がかかるのは上記の3つであり、ほとんどの場合これら3つを鍛える目的で腕立て伏せを行います。
そして今回紹介する手の向きですが、同じ腕立て伏せでも上腕三頭筋により効かせたり、大胸筋の上部に効かせたりなど効果が異なってきます。
それではその手の向きについて一緒に見ていきましょう!
ハの字型

手の向きをハの字型にすると大胸筋の中部に効かせられます。
自然と肘が外側に開くようになり、動作全体を通して肘が体から離れた状態になるからです。
なので、大胸筋中部を優先して鍛えたい場合、こちらを選択するといいでしょう。
ただ、肘が横に開きすぎて肩関節に過度なストレスが掛かる場合があります。
僕の場合この手の向きだと肩関節が痛くなる場合があるので基本的に避けてます。肩関節に不安がある人は控えた方がいいかもしれません。
余談ですが片手腕立て伏せをする場合はこちらの手の向きの方がやりやすい気がします。
逆ハの字型

手の向きを逆ハの字型にすると上腕三頭筋と大胸筋上部により効かせられます。
逆ハの字にすると脇が閉まり肘が体側を沿うような動きになります。そうすると大胸筋中部の関与が少なくなり、そのぶん上腕三頭筋と大胸筋上部が強く働きます。
なので大胸筋上部をメインに鍛えたい場合はこちらを採用するのがオススメです。
個人的には先ほどのハの字型よりもやりやすく肩の痛みもないので、こちらか次に紹介するまっすぐ型を採用することが多いです。
また、より大胸筋上部に効かせたい場合は手の向きをさらに外側に回転させた「リバースグリップ」がオススメです。
まっすぐ型

ハの字型と逆ハの字型の中間になります。
脇は開きすぎず閉じすぎず、肘がやや斜め下方向に向いた状態になるので、多くの人にとって無理の少ない動作になります。
大胸筋、三角筋前部、上腕三頭筋共にバランスよく鍛えることができます。何か特別な理由がない限りこちらを採用した方が無難です。
というか手の向きをあれこれ気にするのは、このまっすぐ型で20回以上腕立て伏せができるようになってからでも遅くないです。
まとめ:オススメは逆ハの字かまっすぐ
基本的に手の向きはまっすぐか、やや逆ハの字型が無難です。ハの字型に比べ関節に過度な負担を与えることがないですし、ほとんどの人にとって違和感なくできるからです。
手の向きを気にするのはある程度筋力がついたり、筋肉の付き方を考慮するレベルになってからにしましょう。
あと当然ですが関節に過度な負荷を感じたり痛みがあるのであれば即刻中止してください。
一番重要なのは「どの手の向きが効果があるか」ではなく、「自分にとってどれが無理なくできるか」です。
それを前提にした上で様々な手の向きや角度を取り入れてみてください。
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