片手懸垂の練習方法を知りたい方へ。
両手での懸垂は難なくこなせるけど、片手となると途端にできない。
片手で懸垂できたらカッコイイし、なんか憧れるので1回くらいはできるようになりたいな。
どのように筋トレしたら自分もできるようになるのだろうか?
と、このように考えていませんか?
そのようなあなたのために、本記事では「片手懸垂練習方法完全マニュアル」と題して下記の内容を解説します。
①片手懸垂練習方法完全マニュアル【両手から片手へ】 ②片手懸垂練習方法完全マニュアル【ひたすら筋力アップ】
これ、僕が実際に行なっていた内容そのまんまです。
実は僕もおよそ1年前まで片手懸垂は1回もできませんでした。
片手懸垂なんて身体的に恵まれた特別な人しかできないと思っていましたしね。
しかし今ではギリギリですが3回はこなせるようになりました。
正直言って片手懸垂への道のりは楽ではないです。
しかし、地道に練習を重ねることでできるようになるはずです。
片手懸垂練習方法完全マニュアル【両手から片手へ】

では早速片手懸垂の練習方法について紹介…
といきたいところですが、その前に条件があります。
それは、肩幅(もしくはそれより拳1~2個分広め)での両手の懸垂が最低でも15回連続でできるということ。
当然といえば当然ですが、両手での懸垂が楽々できないと片手懸垂は夢のまた夢です。
また、片手懸垂は肩や肘にかなりの負荷がかかる種目です。
ある程度関節が強くないと今回の練習でケガをする恐れがあります。
その関節の強さの最低ラインが両手での懸垂15回というわけです。
ケガを防ぎつつ効果的に練習を進めるためにもすごく重要です。
ですのでもしこの条件が満たせていないというのであれば、まずは普通の懸垂を難なくこなせるようにしてください。片手懸垂はそれからです。
あなたは条件を満たしていますか?
満たしているのであればどうぞ続きをごらんください。
あと、今回紹介している練習方法は動画でもまとめてあります。
実際の動きなどを参考にしたい場合にでもどうぞ。
手幅を狭める【クローズグリップ・プルアップ】
最初に行うのは手の幅を狭めた懸垂、クローズグリップ・プルアップです。
両手が触れるまで手を近づける以外は普通の懸垂とほぼ一緒です。

手幅を狭めることで腕の動きが片手懸垂に近くなります。
その腕の動きの感覚や軌道を習得するのがこの種目の目的になります。
また、手幅を狭めるので上腕二頭筋をより鍛える効果があります。
片手懸垂は上腕二頭筋にとんでもない負荷がかかります。
この段階でしっかり鍛えて基礎となる筋力を作るのが今後の練習においてすごく重要になります。
10回2セットが楽にできるようになるまで週1~2回のペースで鍛えましょう。
肩幅での懸垂15回の条件をクリアしているのであれば、ここはあまり難しく無いはずです。
手の向きが順手か逆手かですが、これはどちらでも構いません。
好きなのを選んで大丈夫です。
ただ、順手で手幅を狭めると手首に無理な負担が掛かり、人によっては痛みが生じる恐れがあります。
なのでその場合は無理して順手で行うのではなく逆手で行うようにしましょう。
逆手だと順手に比べ手首への負担が軽くなるので楽に動作ができるはずです。
片方の手首を握る【アンイーブン・プルアップ】
ここから難易度が高くなります。
気を引き締めていきましょう!
片手でバーを握り、もう片方の手で手首を握る「アンイーブン・プルアップ」を行います。
バーを握る手は逆手がやりやすいと思いますが、これも好みで問題無いです。

画像のように片手でバーを握って手首を掴んだら、あとは普通に懸垂をするだけです。
週1~2ペースで鍛え、左右それぞれ10回2セットできまで頑張りましょう。
この種目から握力がかなり求められてきます。
なぜなら、先ほどまでは両手でバーを握っていましたが、ここからは片手で握ることになるからです。
つまり、極端に言うと2倍の握力が必要になるということです。
ものすごく当たり前のことを言いますが、片手懸垂は片手でぶら下がるだけの握力も必要です。
この握力を養いつつ、体を引き上げる筋力も一緒に鍛えようというのがアンイーブン・プルアップを行う目的になります。
ただ、片手で握るので握力が弱いと目標回数に届く前に力尽きて落ちてしまうことがあります。
握力が強い人は特に必要ないかもしれませんが、耐えきれずに動作が中断してしまう場合は別で握力のトレーニングも追加するのをオススメします。
以下、実際に僕が行なっている自重のみの握力と前腕の筋トレです。お試しあれ。

アンイーブンプルアップで10回2セットが難なくできるようになったら下の【筋力アップ編】へと進みましょう。
片手懸垂練習方法完全マニュアル【筋力アップ編】

ここから後半である筋力アップ編になります。
前半まではなんだかんだ言って両手で行なっていましたが、ここからは完全に片手で体重を支える練習に入っていきます。
筋肉や関節に掛かる負荷も半端じゃなくなります。
無理するとすぐケガをするので慎重に進めてください。
後半では練習方法が変わってきます。
具体的にどう変わるかというと以下のようになります。
・なるべく毎日行う(少なくても週4) ・回数は少なく(1~3回) ・多いときは日に3度鍛える(朝昼晩など) ・でもケガには注意(無理はしない)
なぜこのような内容に変更するのかというと筋力アップを最大限に狙うためです。
筋力アップとは具体的に何かと言うと、「1回で発揮する力の最大値を高める」ということです。
この最大値を高めるのがこれから紹介するトレーニングの目的になります。
自分の全体重を片腕で引き上げるには並外れた筋力が必要ですからね。
そのための筋力をここで身につけます。
片手でひたすら耐えろ!【トップでキープ片手懸垂】
ここから完全な片手懸垂に近づくための練習を始めていきます。
きついですが前半部分をしっかりこなしてきたあなたならきっとできるはずです。
まず最初に行うのは、「片手懸垂のトップポジションでひたすら耐える」というものになります。

両手でトップポジションまで体を一気に引き上げ、その位置で片方の手を離してスタート。
心の中で「いち、に、さん、し、ごっ」と5つ数えるのを目標とします。
完全な5秒でなくてもいいです。体感で十分。
体を自力で下げることもせず、ただ耐えるのを目標とします。
もちろんいきなりはきついと思うので、最初は1秒とかでも全然構わないです。
少しずつ秒数を伸ばしましょう。
僕も最初は耐えきれなくてすぐギブアップしてました。
回数や頻度は先ほども紹介しましたが、なるべく毎日です。
毎日っていうと大変だと思うかもしれませんが、実際このトレーニングは5秒を目標に耐えるだけなので左右鍛えても1回10秒ほどで終わります。
もちろんウォーミングアップを含めると全体の筋トレ時間は長くなりまうが、頑張る時間は10秒だけと考えるとなんかできそうな気がしてきませんか?
あと、順手か逆手かですがどちらでもいいです。
僕は順手(というより順手と逆手の中間に近い)がやりやすくそっちでひたすら鍛えています。
そもそも片手で体を引き上げる行為自体かなり難易度高いので、あまり細かいことにこだわらずしっくりくる方でやりましょう。
鍛えられる部位とかそういうのは片手懸垂ができてからでも遅くありません。
ちなみに逆手でやると順手よりも上腕二頭筋と大胸筋により効く感じがします。
少しずつ範囲を広げる【ハーフ片手懸垂】
トップポジションで5秒キープを何度かこなして片手でぶら下がる感覚を身につけたら、「ハーフ片手懸垂」でついに腕を動かしていきます。
めちゃきついですよ。覚悟してくださいね。
先ほどのトップポジションから可動域の半分ほど体を下げます。
目安としては肘の角度が直角。上腕が地面と平行になるくらいです。

あとは力の限り根性で体を引き上げてトップポジションに戻ります。
目標回数は3回ですが、最初は1回でも十分です。
体を半分下げるのが難しければ4分の1でも構いません。
徐々に可動域を広くしていきましょう。
体を引き上げる際のコツとして、肘を前方から弧を描くように腰に近づけるように引くとやりやすいです。
この種目から筋肉や腱にかかる負担もかなりのものになってきます。
僕はここで上腕二頭筋を痛めてしまい、1週間ほど痛みに悩まされるという日々を送りました。
なのでなるべく毎日行うのが目標ではありますが、少しでも疲労感や痛みがある場合はすぐ休みを入れてください。
この可動域の一部の練習を重ねるにつれ体の動かし方、バランスの取り方が自然と身についてきます。
繰り返しになりますがケガには本当に気をつけて少しずつ練習を行なってください。
焦らずとも片手懸垂はもう射程圏内です。
片手懸垂に挑戦!【3つのコツ】
トップポジションから少しずつ可動域を広げる練習を続けていれば、自然と腕を伸ばした状態での片手懸垂もできるようになります。
ある程度腕を伸ばせるようになったらトップポジションではなく、ぶら下がった状態からの片手懸垂に挑戦してみましょう。
片手懸垂は筋力はもちろんですがテクニックも重要です。
そのテクニックが以下の3つとなります。
①肩甲骨を思い切り引く ②肘を少しだけ曲げておく ③肘を体の前方から弧を描くように腰に近づける
以下それぞれ紹介します。
①肩甲骨を思い切り引く
肩甲骨を思い切り下に引くのが片手懸垂の最初のステップになります。
バーを握っている方の肩甲骨を背骨にグッと近づけるイメージです。
これがしっかりできてないと体は持ち上がらないです。
ここまで到達しているのであればさほど難しいと感じることはないと思いますが、もしできないのであれば片手でぶら下がりながら肩甲骨を下に引く練習も加えてみてください。
②肘を少しだけ曲げておく
完全に肘を伸ばしきった状態で行うのはかなり厳しいです。
なので軽く肘を曲げながらバーにぶら下がるのをオススメします。
ただ、あまり肘を曲げすぎると可動域が狭くなってしまうのであくまで軽くです。
もちろんきついのであればそれもアリです。
臨機応変に対応しながら練習していきましょう。
③肘を体の前方から弧を描くように腰に近づける
これは先ほどハーフの部分でも紹介しましたね。
体を引き上げる時の肘の軌道は前方です。
普通の両手での懸垂のように横ではありません。
肘を前方から腰に近づけるイメージです。
こうすることで上腕三頭筋も動作に関与させることができ、より楽に体を引き上げることができます。
僕はこの肘の動きを知ってから片手懸垂の上達速度が一気に加速しました。
まとめ:「片手懸垂できたらカッコイイ」だから挑戦するのだ!
以上が片手懸垂の練習方法になります。
かなりきついですし、場合によっては何かしらのケガを負うこともあると思います。
「そこまできつい思いしてやる価値あるの?」
って言われたらそれまでですが、単純にできたらカッコイイという理由だけで僕は練習を始めました。
それだけで十分じゃない?やる理由なんて。
今回紹介した練習を全て真似するもよし。
あなたなりにアレンジするもよし。
とにかく継続が大事なので、情熱を切らさないようコツコツ続けてみてください。
あなたの背中と上腕二頭筋は間違いなく別次元に到達するはずです。